歌を唄う猫の夢
定期更新ネットゲーム『Sicx Lives』の、 日記・雑記・メモ等が保管されていくのかもしれません。 昔は『False Island』のことを書いてました。
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――All Right, Boys and Gials. 今年もやってきたぜ It's Carnival Day!
Community of "Rental declaration" がお送りする、False Island 最大の狂・乱・祭、
"SummerVacation"!!
お馴染み、Daytime と Nighttime の二部構成で開催される Global Big Festa.
海に Dive する水着姿の Sexy Womens の Water Splash...?
照り返る太陽の輝きに身を焦がす Guys の Sweat Splash...!
本日、37更新日は Daytime Part. 朝も、夕方も、昼の内。
厳しい陽射しを浴びる海、涼しい風が流れる森、砂浜や更衣室も All Stage だ!
OK! 早速始めようか。Opening number は夏といえばコレ。80年代定番の Hip Hop、
"PRINCESS PRINCESS" で "世界でいちばん熱い夏" Please hear it. See you――
パラソルの日陰、白く塗られた木造の机に置かれた携帯ラジオから軽快な音楽が流れ出す。
かつて世界を席捲した、夏のラブソング。
時折混じるノイズが音質の悪さを曝け出しているが、ビーチを歩く人々は気にもしない。
焼けた砂粒に足裏を焦がす人間たち、高空から浮き輪を担いで海へ飛び込む妖精たち。
エルフの投げるビーチボールが青い空に舞い、サイボーグや獣人の嬌声や歓声があふれかえる。
偽島はいま、年に一度の夏祭りサマーバケーションに突入していた。
メルト・D・クラッシュアースという名前の天使も、夏を堪能する種族のひとり。
ひと夏の出会いは刹那的な愛が生まれやすいため、キューピッドとしては稼ぎ時である。
より多くのラブを誕生させることが、彼あるいは彼女の、この世界における至上の目的なのだ。
「…なのに、矢を突き刺すまでもなく、あっちこっちでラブラブなのはどういうことです?」
自らの手で愛を成就させなければ業績に反映されないメルトとしては、複雑な想いだ。
恋の成立は見ているだけで嬉しくなるが、勝手にカップルが誕生するのでは仕事にならない。
「はっ。いいこと思いついたです。
グラスファイバー製の赤い糸を結んだ上で、破恋の矢を撃ち込めば別れてもまたラブラブです。
地球におけるカップルの相対数を減らさずにメルトのノルマを増やす、最高のアイデアです!」
不意に積乱雲が漆黒に染まる。
電子が気体原子と衝突して電離し、生成した陽イオンが新たな電子を叩き出して電荷が蓄積され。
神威的に静電誘導された電光は、"稲妻"という形になって、メルトへ横殴りに直撃した。
「ぎにゃー!」
ぷすぷすと黒煙を吹きあげながら、砂浜のフライパンに放り出される天使。
痛みから逃れるべく転がりまわる先も、焼けた砂床である。
瀕死の状態で椰子の木の木陰に身を寄せるも、すでに満身創痍であった。
『…愚か者め』
心に響く声。メルトの目が恐怖の表情に見開かれる。
「ウェヌスさま…、です…?」
それは間違いなく、直属の上司でもある女神の神託。
ならば今の稲妻は天罰に相違あるまい。過去、幾度となく受けた経験的にもきっとそう。
『仮にも神座の銘に属す御使いが、何を不遜な言を口にしておるか!』
「あー、いえ、そのー。暑くてイライラしてただけで、本当にやったりはしないです、よ…?」
『貴様は常時、険呑な言動が多すぎるのじゃ。天使たるもの、言霊は託宣と同義ぞ』
相変わらず面倒くさい言葉遣いをするです。と思いながらも、これは声に変えない。
言った瞬間に、また雷撃を食らうことが予想できるからだ。
最近この上司は、天罰を気軽に乱射しすぎだと思う。職権乱用で訴えられちゃえばいいです。
『…いま、何か懐疑したか?』
「してないです!」
即答に対し、しばしの無言。
おそらく思考領域をスキャンされているのだろう。そんな事もあろうかと心理防御の訓練は万全だ。
『まあ、良い。引き続き、聖務に精励せよ。
今ひとつの神命も並列し、遂行しておろうな?』
「え? …あ、うん。もちろんです?
でも、そっちは手がかりすらない状態なのです。…本当にこの島のどこかにいるですか?」
『魂魄の存否も臨検に含まれておる』
「…つまり、わかんないからわかるまで調べろってことです? うわ、最悪」
『何か?』
「いえっ! なんでもないです!」
あわてて首を横へ振るメルトに、上司は何やらブツブツといつもの愚痴をこぼす。
もちろん右から左へ聞き流す。もう、この種の作業は手慣れたものだ。
『神の祝福の有らんことを――』
幾つかの情報交換をかわしたのち、やがて、身体中に圧し掛かっていたプレッシャーが消え去った。
遠き天界からの監視が外れたことを感じ取り、メルトは深い溜め息とともに肩の力を落とす。
「まったく…。せっかくのサマーバケーションなのに、とんだ説教を喰らったです」
冷やし中華はじめましたと暖簾のかかった古い海の家で、レアチーズのクレープを買う。
ひとくちぱくつき。喉を流れる冷たいチーズの触感を得て、天使の瞳に光が戻った。
「さーて、愛をばらまきにいくですか!」
キューピッドに休みはない。恋の猟場たる夏祭りは、まだ始まったばかりなのだから。
Community of "Rental declaration" がお送りする、False Island 最大の狂・乱・祭、
"SummerVacation"!!
お馴染み、Daytime と Nighttime の二部構成で開催される Global Big Festa.
海に Dive する水着姿の Sexy Womens の Water Splash...?
照り返る太陽の輝きに身を焦がす Guys の Sweat Splash...!
本日、37更新日は Daytime Part. 朝も、夕方も、昼の内。
厳しい陽射しを浴びる海、涼しい風が流れる森、砂浜や更衣室も All Stage だ!
OK! 早速始めようか。Opening number は夏といえばコレ。80年代定番の Hip Hop、
"PRINCESS PRINCESS" で "世界でいちばん熱い夏" Please hear it. See you――
パラソルの日陰、白く塗られた木造の机に置かれた携帯ラジオから軽快な音楽が流れ出す。
かつて世界を席捲した、夏のラブソング。
時折混じるノイズが音質の悪さを曝け出しているが、ビーチを歩く人々は気にもしない。
焼けた砂粒に足裏を焦がす人間たち、高空から浮き輪を担いで海へ飛び込む妖精たち。
エルフの投げるビーチボールが青い空に舞い、サイボーグや獣人の嬌声や歓声があふれかえる。
偽島はいま、年に一度の夏祭りサマーバケーションに突入していた。
メルト・D・クラッシュアースという名前の天使も、夏を堪能する種族のひとり。
ひと夏の出会いは刹那的な愛が生まれやすいため、キューピッドとしては稼ぎ時である。
より多くのラブを誕生させることが、彼あるいは彼女の、この世界における至上の目的なのだ。
「…なのに、矢を突き刺すまでもなく、あっちこっちでラブラブなのはどういうことです?」
自らの手で愛を成就させなければ業績に反映されないメルトとしては、複雑な想いだ。
恋の成立は見ているだけで嬉しくなるが、勝手にカップルが誕生するのでは仕事にならない。
「はっ。いいこと思いついたです。
グラスファイバー製の赤い糸を結んだ上で、破恋の矢を撃ち込めば別れてもまたラブラブです。
地球におけるカップルの相対数を減らさずにメルトのノルマを増やす、最高のアイデアです!」
不意に積乱雲が漆黒に染まる。
電子が気体原子と衝突して電離し、生成した陽イオンが新たな電子を叩き出して電荷が蓄積され。
神威的に静電誘導された電光は、"稲妻"という形になって、メルトへ横殴りに直撃した。
「ぎにゃー!」
ぷすぷすと黒煙を吹きあげながら、砂浜のフライパンに放り出される天使。
痛みから逃れるべく転がりまわる先も、焼けた砂床である。
瀕死の状態で椰子の木の木陰に身を寄せるも、すでに満身創痍であった。
『…愚か者め』
心に響く声。メルトの目が恐怖の表情に見開かれる。
「ウェヌスさま…、です…?」
それは間違いなく、直属の上司でもある女神の神託。
ならば今の稲妻は天罰に相違あるまい。過去、幾度となく受けた経験的にもきっとそう。
『仮にも神座の銘に属す御使いが、何を不遜な言を口にしておるか!』
「あー、いえ、そのー。暑くてイライラしてただけで、本当にやったりはしないです、よ…?」
『貴様は常時、険呑な言動が多すぎるのじゃ。天使たるもの、言霊は託宣と同義ぞ』
相変わらず面倒くさい言葉遣いをするです。と思いながらも、これは声に変えない。
言った瞬間に、また雷撃を食らうことが予想できるからだ。
最近この上司は、天罰を気軽に乱射しすぎだと思う。職権乱用で訴えられちゃえばいいです。
『…いま、何か懐疑したか?』
「してないです!」
即答に対し、しばしの無言。
おそらく思考領域をスキャンされているのだろう。そんな事もあろうかと心理防御の訓練は万全だ。
『まあ、良い。引き続き、聖務に精励せよ。
今ひとつの神命も並列し、遂行しておろうな?』
「え? …あ、うん。もちろんです?
でも、そっちは手がかりすらない状態なのです。…本当にこの島のどこかにいるですか?」
『魂魄の存否も臨検に含まれておる』
「…つまり、わかんないからわかるまで調べろってことです? うわ、最悪」
『何か?』
「いえっ! なんでもないです!」
あわてて首を横へ振るメルトに、上司は何やらブツブツといつもの愚痴をこぼす。
もちろん右から左へ聞き流す。もう、この種の作業は手慣れたものだ。
『神の祝福の有らんことを――』
幾つかの情報交換をかわしたのち、やがて、身体中に圧し掛かっていたプレッシャーが消え去った。
遠き天界からの監視が外れたことを感じ取り、メルトは深い溜め息とともに肩の力を落とす。
「まったく…。せっかくのサマーバケーションなのに、とんだ説教を喰らったです」
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つれづれなるまま、
書き綴ってます。
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