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歌を唄う猫の夢

定期更新ネットゲーム『Sicx Lives』の、 日記・雑記・メモ等が保管されていくのかもしれません。 昔は『False Island』のことを書いてました。

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 ソロモンよ、メルトは帰ってきたですー!

「ソロモンって何処だよ」
 知らないですか?
 ミケランジェロで有名なダビデ像の中の人の二人目の息子で、イスラエルのちょー偉い人です。

「いや、それは知ってる。部下が何人か、世話になった」

 昔ですか。ソロモンはすっごく古い人ですが、出逢ったことあるです?

「……ああ、いや。人違い、かな? 似た名前のやつがいたんだよ、うん」

 ジェイがなんだか挙動不審です。言い訳してるような気がします。
 でも、寛大なメルトは見過ごしてあげるのです。深くつつくと、やぶへびになりそうな予感もしたです。
 
「で、その。ソロモン王がどうかしたのか」

 ソロモンはどうでもいいです。
 しばらくぶりに戻ってきた土地には、こうやって叫ぶことで神々への祝詞を奏上する決まりなのです。

「まて、ジェイ。殴りたくなる気持ちはわかるが、落ち着け」
「放せ、カリア! 俺は今日こそ、コイツを粛清しないと気がすまねえ!」

 まったく、これだからガンヲタは。
 いまどきガン○ダム芸人とか、一部アニメファンだけを狙い撃ちにして人気を稼ごうだなんて、あざといにも程があるです。
 そんなくだらないギャグを毎日聞かされたら、ガンダ○ム好きまでガ○ンダム嫌いになってしまうです。
 だいたいそんなスタイルで数年を生き延びる芸人として成長していけるわけがないです。

「お前いま、世界の一部からマジ殺意向けられてんぞ」

 と、カリアが言っていたのです。

「私を巻き込むな!」

 ――暗転。


 次に目覚めた時、メルトは後頭部の激痛と真っ逆さまな視界に、迎えられたです。
 最近なれてきたです。

「この先、だな」

 パチリパチリと火花が弾ける音。
 焚き火の灯りに照らされながら、ジェイが真新しい品格を持つ白い羊皮紙を広げていたです。
 羊皮紙は『最新遺跡内マップ』と記されているです。遺跡外に出たときに購入した、探索18日目版だと思われるです。

「獣の気配が濃い。上の階層とは比べ物にならない殺気を感じる」

 カリアが奥の暗がりに目をこらしながら、呟いたです。
 ふと見上げると、天井は硬質にざらついた灰色の大理石のようなものに覆われているです。

「天井じゃない。床だ」

 はっ。そういえばメルトは逆さまにされているのでした!

「ダ天使が起きたところで、……行くか」

 ジェイは羊皮紙を折りたたんで懐にしまうと、いつものようにロープでぐるぐる撒きにされたメルトを掴みあげたです。
 ところでここはどこですかー?

「貴様が気絶している間に、地下に降りた」

 カリアがロープの結び目を解きながら、教えてくれたです。
 それにしては、草原や砂漠の匂いもするです?

「どうやら、遺跡の階層は複次元構造になっているようだな」
「多数の世界を階段という扉で繋いでいるのか、あるいは、強力な術式で無理矢理移動させてきたか」
「次元を弄ぶのは妖精さんの方が得意だろ。なんかわかんねーの?」
「不明。これだけの規模の空間を移送する妖精など、長命族の魔導士でも一朝一夕に出来るとは思えない」

 いや、だからってこっちを見られても。
 何か知ってたら、神様から調べて来いなんていわれないと思うです。

「珍しく正論だな」
「考えていても答えは出まい。それよりも、客だ」

 黒銀の短剣を構え、妖精は翅をブルルッと激しく震わせたです。
 先の暗闇から、ぬらりぬらりと耳障りな擦過音を立てながら歩み寄ってきたのは、いつもより凶悪そうな原生物でした。

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