歌を唄う猫の夢
定期更新ネットゲーム『Sicx Lives』の、 日記・雑記・メモ等が保管されていくのかもしれません。 昔は『False Island』のことを書いてました。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
[ -Recollection- ]
豪雪の吹き荒ぶ季節は暴虐の涯てを知らず
年老いた狼は寂れた穴倉で瞑れぬ瞼を瞬く
最悪にして最愛たる隣人達に心に拝聴せよ
己らが手放したるは天禄なる欣快の日々ぞ
悲劇に翻弄されし少女の涙を知る者は誰か
辿り逝く先は至慶の灯火たれば良いと願い
皺を刻む瞼は閉じて永久の眠りに旅を繋ぐ
-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-
豪雪の吹き荒ぶ季節は暴虐の涯てを知らず
年老いた狼は寂れた穴倉で瞑れぬ瞼を瞬く
最悪にして最愛たる隣人達に心に拝聴せよ
己らが手放したるは天禄なる欣快の日々ぞ
悲劇に翻弄されし少女の涙を知る者は誰か
辿り逝く先は至慶の灯火たれば良いと願い
皺を刻む瞼は閉じて永久の眠りに旅を繋ぐ
-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-
[ Flare's Eye -Travel Side-]
○月×日。
朝起きたら、ゼリーが飛んでいた。
「…おー…」
ふよふよ、ふよふよ。
空気を漂いながら、ぷるぷる震えてる。
触ろうとしたら、ラズに止められた。
「あれはダメ。毒を持ってる」
リズの頭の上で正座。1分ぐらい説教…じゃなくて、講義を開かされた。
要約すると、海にいるクラゲと同じ生態らしい。
飛んでいるのは、魔法生物的な事象が働いているからだとか。
そういえば、初めて海を見た日に刺されたのがクラゲだった。
碧玉色の海水に透明な布が浮いてると思って掴んだら、それだった。
痛かった。
『イヤイヤ。姐さんの背丈で、痛いで済んでンのは奇跡だってばよ』
ものすごく痛かった。
『……イヤイヤイヤ。程度の問題じゃなくてだな?』
でも、醤油つけて食べると珍味だった。
『食べたのかよ!』
新食感だった。
だから、きっとサンドゼリーも食べられると思う。
リズも乗り気だった。殺る気まんまん。
「ゼリーってね、軽い食感があってトロトロでおいしーんだよぉ☆」
じゅるり。
-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-
Fallse Islandと呼ばれている謎の大地。
多くの者は差出人不明の招待状を受け取って訪れた。
他の者は、旅の途中に訪れたり、この島出身だったり。
自分は、目覚めたら"ここ"にいた。
一面の草原。半身を起こして周囲を見渡す。
背の低い芝生が、ザアッと音を立てる。
空を渡り、頬を撫でゆく風が心地良くて。
やんわりと照りつける太陽が、暖かくて。
ふわりと膨らんだ雲が、とても和やかで。
でも、お腹は鳴った。
ぐぅぐぅ。
糧食も無く、お腹鳴らしながら彷徨っていたら、魔法陣を見つけた。
通行証はすんなり貰えた。その力で空間を飛び、遺跡外の街へ無事到達。
行き交う人々、ざわめく雑踏、ガチャガチャ響く鎧擦れ。
すごく賑やかな街。
大和の國府よりも賑やかで、楽しそう。
うきうき気分でステップを踏んで。
数歩歩いて、行き倒れた。
「…お腹すいた」
倒れて数刻も経った頃、駄菓子屋のお爺さんが見かねて食べ物をくれた。
四角い形の冷たい固形牛乳?
氷削菓子のようで、氷削菓子でなく。
チーズのようで、チーズでなく。
アイスキャンディって云うらしい。
不思議なお菓子。冷たくて、甘くて、シャクシャクしてて。
時間をかけて食べ終わると、棒に文字が書いてあった。
「ほう。お嬢ちゃん、運がいい。それは"当たり"だよ」
よくわからないけど、運が良くて、当たるらしくて。
大きさも手頃なので、武器にすることに決めた。
幸い、加工の技術は仕込まれてる。簡単なものならば、簡単。
お爺さんは、ここで多くの冒険者を見てきたらしい。
この島のこと、いろいろ教えてくれた。
もっと美味しい料理を食べるためには、怪物退治が手頃と知った。
大丈夫。生きるために殺すのは、得意。
「ん、お嬢ちゃん? あれ、どこ行った!? アイスのお金…! …食い逃げー!?」
いま思えば。
お腹の減りを満たすため、というのが旅の動機。
やがて、共に道行く仲間と出会う、たった2日前の出来事。
-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-
「ごめんね、ごめんね? …ゼリー、食べれないみたい」
リズが、ものすごく申し訳無さそうな顔で謝ってきた。
「だからゼリーじゃないんだってば」
ラズがため息をつく。
手にはゼリーの欠片。何か調べモノに使うらしい。
どうやら砂クラゲは、思った以上に毒性が強すぎたようで。
ちょっと、けっこう、かなり、…残念。
「でも蜥蜴から、いいおにく60が採れたよ☆ 今夜は豪華焼肉パーティだね~!」
「あ、ごめんリズ。それも合成実験に使いたい。もしかしたらロードナイトが作れるかも」
「えええ~!? そんなぁ~!?」
「遺跡外に戻ったら、食材いっぱい買えるから。料理作りたい放題」
今にも泣きそうで泣かないリズを、慌てる様子も見せないラズが慰めてる。
でもきっと。
リズは笑顔で肉を渡して、ラズは実験を成功させるのだろう。
あの日からまだ13日。道連れになってからは10日。
さほどの時間も経ってない。
けど、なんとなく掴めてきた役回り。生きていくための、優しい道筋。
いつまで続けられるのかは、解らないけれど。
記憶に刻めるくらいには、覚えていたいって。
そう思いながら、今日はまどろみの中へ旅立つことにした。
○月×日。
朝起きたら、ゼリーが飛んでいた。
「…おー…」
ふよふよ、ふよふよ。
空気を漂いながら、ぷるぷる震えてる。
触ろうとしたら、ラズに止められた。
「あれはダメ。毒を持ってる」
リズの頭の上で正座。1分ぐらい説教…じゃなくて、講義を開かされた。
要約すると、海にいるクラゲと同じ生態らしい。
飛んでいるのは、魔法生物的な事象が働いているからだとか。
そういえば、初めて海を見た日に刺されたのがクラゲだった。
碧玉色の海水に透明な布が浮いてると思って掴んだら、それだった。
痛かった。
『イヤイヤ。姐さんの背丈で、痛いで済んでンのは奇跡だってばよ』
ものすごく痛かった。
『……イヤイヤイヤ。程度の問題じゃなくてだな?』
でも、醤油つけて食べると珍味だった。
『食べたのかよ!』
新食感だった。
だから、きっとサンドゼリーも食べられると思う。
リズも乗り気だった。殺る気まんまん。
「ゼリーってね、軽い食感があってトロトロでおいしーんだよぉ☆」
じゅるり。
-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-
Fallse Islandと呼ばれている謎の大地。
多くの者は差出人不明の招待状を受け取って訪れた。
他の者は、旅の途中に訪れたり、この島出身だったり。
自分は、目覚めたら"ここ"にいた。
一面の草原。半身を起こして周囲を見渡す。
背の低い芝生が、ザアッと音を立てる。
空を渡り、頬を撫でゆく風が心地良くて。
やんわりと照りつける太陽が、暖かくて。
ふわりと膨らんだ雲が、とても和やかで。
でも、お腹は鳴った。
ぐぅぐぅ。
糧食も無く、お腹鳴らしながら彷徨っていたら、魔法陣を見つけた。
通行証はすんなり貰えた。その力で空間を飛び、遺跡外の街へ無事到達。
行き交う人々、ざわめく雑踏、ガチャガチャ響く鎧擦れ。
すごく賑やかな街。
大和の國府よりも賑やかで、楽しそう。
うきうき気分でステップを踏んで。
数歩歩いて、行き倒れた。
「…お腹すいた」
倒れて数刻も経った頃、駄菓子屋のお爺さんが見かねて食べ物をくれた。
四角い形の冷たい固形牛乳?
氷削菓子のようで、氷削菓子でなく。
チーズのようで、チーズでなく。
アイスキャンディって云うらしい。
不思議なお菓子。冷たくて、甘くて、シャクシャクしてて。
時間をかけて食べ終わると、棒に文字が書いてあった。
「ほう。お嬢ちゃん、運がいい。それは"当たり"だよ」
よくわからないけど、運が良くて、当たるらしくて。
大きさも手頃なので、武器にすることに決めた。
幸い、加工の技術は仕込まれてる。簡単なものならば、簡単。
お爺さんは、ここで多くの冒険者を見てきたらしい。
この島のこと、いろいろ教えてくれた。
もっと美味しい料理を食べるためには、怪物退治が手頃と知った。
大丈夫。生きるために殺すのは、得意。
「ん、お嬢ちゃん? あれ、どこ行った!? アイスのお金…! …食い逃げー!?」
いま思えば。
お腹の減りを満たすため、というのが旅の動機。
やがて、共に道行く仲間と出会う、たった2日前の出来事。
-+-+-+-+-+-+-+-+-+-+-
「ごめんね、ごめんね? …ゼリー、食べれないみたい」
リズが、ものすごく申し訳無さそうな顔で謝ってきた。
「だからゼリーじゃないんだってば」
ラズがため息をつく。
手にはゼリーの欠片。何か調べモノに使うらしい。
どうやら砂クラゲは、思った以上に毒性が強すぎたようで。
ちょっと、けっこう、かなり、…残念。
「でも蜥蜴から、いいおにく60が採れたよ☆ 今夜は豪華焼肉パーティだね~!」
「あ、ごめんリズ。それも合成実験に使いたい。もしかしたらロードナイトが作れるかも」
「えええ~!? そんなぁ~!?」
「遺跡外に戻ったら、食材いっぱい買えるから。料理作りたい放題」
今にも泣きそうで泣かないリズを、慌てる様子も見せないラズが慰めてる。
でもきっと。
リズは笑顔で肉を渡して、ラズは実験を成功させるのだろう。
あの日からまだ13日。道連れになってからは10日。
さほどの時間も経ってない。
けど、なんとなく掴めてきた役回り。生きていくための、優しい道筋。
いつまで続けられるのかは、解らないけれど。
記憶に刻めるくらいには、覚えていたいって。
そう思いながら、今日はまどろみの中へ旅立つことにした。
PR
この記事へのトラックバック
トラックバックURL:
カレンダー
02 | 2025/03 | 04 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ||||||
2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 |
23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 |
30 | 31 |
カテゴリー
最新記事
(06/05)
(02/19)
(02/19)
(02/19)
(02/19)
プロフィール
六命PC
セルフォリーフ:
ENo.58 夢猫ぴあの
アンジニティ:
ENo.106 梟霊アルワン
Sicx LivesのPLのひとり。
ふらふらと漂う木片。
つれづれなるまま、
書き綴ってます。
セルフォリーフ:
ENo.58 夢猫ぴあの
アンジニティ:
ENo.106 梟霊アルワン
Sicx LivesのPLのひとり。
ふらふらと漂う木片。
つれづれなるまま、
書き綴ってます。
関連サイトリンク
■
Sicx Lives
六命本家 .
■ 木漏れ日に集う
取引サイト
■ 六命wiki
うぃき
■ うさ☆ブログ(・x・)
神検索
■ Linked Eye
無双検索
■ 六命ぐぐる
無敵検索
■ 未知標
MAP,技検索
■ 万屋 招き猫
情報集積地
■ エンジェライトの情報特急便
情報集積地
■ ろくめも
付加情報特化
■ 英雄の故郷
合成情報特化
■ 六命技データベース
技情報特化
■ わんわんお
敵情報特化
■ 適当置き場
敵出現テーブル他
■ 手風琴弾きの譜面帳
取得アイテムやペット
■ 六命簡易計算機
簡易計算機
■ 紳士Tools
PK,素材情報明快化
■ 紙束通信研究所
戦闘情報明快化
■ 犬マユゲでした(仮)
blog情報速達便
■ 小さな胡桃の木の下で
新着ニュース特急便
六命本家 .
■ 木漏れ日に集う
取引サイト
■ 六命wiki
うぃき
■ うさ☆ブログ(・x・)
神検索
■ Linked Eye
無双検索
■ 六命ぐぐる
無敵検索
■ 未知標
MAP,技検索
■ 万屋 招き猫
情報集積地
■ エンジェライトの情報特急便
情報集積地
■ ろくめも
付加情報特化
■ 英雄の故郷
合成情報特化
■ 六命技データベース
技情報特化
■ わんわんお
敵情報特化
■ 適当置き場
敵出現テーブル他
■ 手風琴弾きの譜面帳
取得アイテムやペット
■ 六命簡易計算機
簡易計算機
■ 紳士Tools
PK,素材情報明快化
■ 紙束通信研究所
戦闘情報明快化
■ 犬マユゲでした(仮)
blog情報速達便
■ 小さな胡桃の木の下で
新着ニュース特急便
最新コメント
[05/16 backlink service]
[11/25 ふれあ(1519)PL]
[11/23 セレナ(93)PL]
[11/22 ふれあ(1519)PL]
[11/20 カシュー(553)]