2007/10/04 (Thu) 探索20日目-日記

[ -Recollection- ]


大切なことに気づかないままで

大切な道を生きていく


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[ Twin's Eye -Travel Side-]

『…ンだよ、姐さん？』

「目が覚めた。散歩いこ？」

『オイオイ、まだ真っ暗じゃねェかよ』

「月がでてるから、明るい」

『イヤ、そーいう問題じゃなくて。眠いんだよ、俺様は！』

「フクロウなのに、夜に眠くなる？」

『都合のイイ時だけフクロウ呼ばわりしやがって。今は猫だろうが』

「でも、ぬいぐるみ」

『誰のせいで縫いぐるみの中に入れられたと思ってンだ！』

「……リズ？」

『……そういうの、責任転嫁って言うんだぜ』

「むー…。…散歩、いかない？」

『夜は寝るもんだ』

「敵がいきなり襲ってくるかもしれない！」

『ラズが結界敷いてるから大丈夫だ』

「結界が失敗してるかもしれない！」

『俺様が気づくから大丈夫だ』

「……2人とも、うっかりしてるかもしれない」

『姐さんほどじゃねェから大丈夫だ。――痛ェからヒゲ引っ張ンな』

「……つまんない」

『なんで今日に限って、何もない時に目ェ覚めてんだよ』

「きゅーってなったから」

『きゅー？』

「うん。きゅーっ」

『………。』

「………。」

『おやすみ』

「寝ちゃダメ」

『具体的にわかるように説明しろってばよ』

「んー…。…月があまりにも白くて綺麗だったから。…ってのは？」

『こっちに訊くな』

「待って。じゃあ、じゃあ、…えっと…」

『あー、もう！　わかったよ、わかったから！　行きゃいいんだろ!?』

「えっと、えっと…」

『早く乗れよ。置いてくぞ？』

「ナニゴト」

『散歩だよ。行くんだろ』

「誰が」

『姐さんと俺様ですが』

「マジで」

『おやすみ』

「嘘、嘘。散歩行こ。ね？」

『俺様、根気強くなったよな。自分で自分を褒めてやりたいぐらいだぜ』

「ん。乗った。レッツゴー」

『どこ行きゃいいんだ？』

「あの白い月を目指して！」



『そろそろ出てこいよ』

「えへへ、気づいてたんだー？」

「いつから？」

『最初から。――ったく。別に心配することじゃねェのによ』

「心配はしていない。散歩の方向が一緒だっただけ」

『へェ。そんなベタなトボケ方、久しぶりに聞いたぜ』

「ふれあちゃん、寝ちゃったの？」

『ああ。今、怪物に遭遇したら戦力にならねェぐらいにグッスリな』

「ここに結界を引きなおす。山岳を夜進むのは、危険だから」

「じゃあ私は、今のうちに朝ご飯の仕込みでもしておこうかな☆」

『……。終わったら、ちゃんと寝ろよ？』

「うん」

「はーい☆」