歌を唄う猫の夢
定期更新ネットゲーム『Sicx Lives』の、 日記・雑記・メモ等が保管されていくのかもしれません。 昔は『False Island』のことを書いてました。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
[ -Recollection- ]
そして、時計の針は現在を示す。
そして、時計の針は現在を示す。
[ Flare's Eye -Travel Side- ]
気がつけば、仲間とはぐれていた。
木漏れ日の魔法陣を出立し、B2Fへの階段を降りる。
シャドウバックラーの散逸する古戦場への道を辿るべく進んでいたはずだ。
しかし気がつけば、同行者たるラズもリズも、まるで姿が見えない。
「みんな迷子になった。どうしよう」
「…いやー。迷子は俺達の方じゃねーかなぁ」
うんざりをにじませて、疲れた表情で呟くアルワン。
かまうと面倒な説教が始まるので、こういう時は放置に限る。
一人でなくてよかった、とは思う。
この背丈でも常人に追いつく脚力は持っている。持っているが、非常に燃費が悪い。
どうやら自分は、普通の人より多くの食事と睡眠を取らなくては、自分を維持できないらしい。
普段はリズの頭の上を寝床に、好きなときに寝こけていたのだが、はぐれてしまってはままならない。
そういう意味でも、足となってくれるアルワンがいるのはとても都合が良かった。
「ちっ、跳ねにくい地形だぜ」
悪態をつくアルワン。
見渡す大地には、草や木の匂いがない。
細かい鉄砂の粒子に敷き詰められた床。
床に突き刺さる槍や槌は、砕かれた鎧などが古戦場の過去を思わせる。
貴重な鉱物資源ではあるが、再利用するには役立たずの装具ばかり。
神力で保護しているとはいえ、ぬいぐるみの足では限界があるようだ。
ふれあが心配そうに覗き込むと、アルワンは鬱陶しそうに「大丈夫だ」と言い捨てた。
「どうだ、錆付いてない盾はあったか?」
「んんー」
シャドウバックラーと呼ばれる古戦の遺産は、盾の能力よりも、貴重な鉱物が含まれていることで知られている。
腕のいい合成師の手にかかれば、更に価値の高い材料に合金変化するのだとか。
……棒読み。
実はよくわからない。ラズが教えてくれたことを反復しただけ。
苛ついたアルワンが、一際高くジャンプした。
黒猫の時はトコトコ歩いていたのに、一角兎になってからは跳ねて進むことが多い。
ぬいぐるみの構造が跳ねるに適しているのか、魂が容れ物の概念に引っ張られているのかは謎だ。
「あ」
「お、見つけたか!?」
照りつける太陽熱に、そよぐ秋風。
落ちた影を吸い込み、ぼやけた黒色の姿を見せる歪な円形の盾。
遥か空中から見下ろす広大な鉄砂に、偶然のように転がっていた。
「うん」
「どこだ!?」
「アルワンの着地点」
告げると、アルワンの背筋がびくっと震えた。
「こっ、このばかー! おせー!?」
ぐしゃり。と、鈍い音がしてアルワンは着地した。
と、同時に、体勢が斜めにきしむ。
鉄砂がガリガリ削る音と同時に、風景が凄まじい勢いで流れていく。
「あああ、しかも坂だー!」
「…おー」
ぎゅんぎゅんと滑っていく一人と一匹と一個。
仲間とはぐれたまま、ジェットコースターの如く古戦場を疾走する。
時速にして、約150kmの旅は続く。
気がつけば、仲間とはぐれていた。
木漏れ日の魔法陣を出立し、B2Fへの階段を降りる。
シャドウバックラーの散逸する古戦場への道を辿るべく進んでいたはずだ。
しかし気がつけば、同行者たるラズもリズも、まるで姿が見えない。
「みんな迷子になった。どうしよう」
「…いやー。迷子は俺達の方じゃねーかなぁ」
うんざりをにじませて、疲れた表情で呟くアルワン。
かまうと面倒な説教が始まるので、こういう時は放置に限る。
一人でなくてよかった、とは思う。
この背丈でも常人に追いつく脚力は持っている。持っているが、非常に燃費が悪い。
どうやら自分は、普通の人より多くの食事と睡眠を取らなくては、自分を維持できないらしい。
普段はリズの頭の上を寝床に、好きなときに寝こけていたのだが、はぐれてしまってはままならない。
そういう意味でも、足となってくれるアルワンがいるのはとても都合が良かった。
「ちっ、跳ねにくい地形だぜ」
悪態をつくアルワン。
見渡す大地には、草や木の匂いがない。
細かい鉄砂の粒子に敷き詰められた床。
床に突き刺さる槍や槌は、砕かれた鎧などが古戦場の過去を思わせる。
貴重な鉱物資源ではあるが、再利用するには役立たずの装具ばかり。
神力で保護しているとはいえ、ぬいぐるみの足では限界があるようだ。
ふれあが心配そうに覗き込むと、アルワンは鬱陶しそうに「大丈夫だ」と言い捨てた。
「どうだ、錆付いてない盾はあったか?」
「んんー」
シャドウバックラーと呼ばれる古戦の遺産は、盾の能力よりも、貴重な鉱物が含まれていることで知られている。
腕のいい合成師の手にかかれば、更に価値の高い材料に合金変化するのだとか。
……棒読み。
実はよくわからない。ラズが教えてくれたことを反復しただけ。
苛ついたアルワンが、一際高くジャンプした。
黒猫の時はトコトコ歩いていたのに、一角兎になってからは跳ねて進むことが多い。
ぬいぐるみの構造が跳ねるに適しているのか、魂が容れ物の概念に引っ張られているのかは謎だ。
「あ」
「お、見つけたか!?」
照りつける太陽熱に、そよぐ秋風。
落ちた影を吸い込み、ぼやけた黒色の姿を見せる歪な円形の盾。
遥か空中から見下ろす広大な鉄砂に、偶然のように転がっていた。
「うん」
「どこだ!?」
「アルワンの着地点」
告げると、アルワンの背筋がびくっと震えた。
「こっ、このばかー! おせー!?」
ぐしゃり。と、鈍い音がしてアルワンは着地した。
と、同時に、体勢が斜めにきしむ。
鉄砂がガリガリ削る音と同時に、風景が凄まじい勢いで流れていく。
「あああ、しかも坂だー!」
「…おー」
ぎゅんぎゅんと滑っていく一人と一匹と一個。
仲間とはぐれたまま、ジェットコースターの如く古戦場を疾走する。
時速にして、約150kmの旅は続く。
PR
この記事へのトラックバック
トラックバックURL:
カレンダー
10 | 2024/11 | 12 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | |||||
3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 |
10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 |
17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 |
24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 |
カテゴリー
最新記事
(06/05)
(02/19)
(02/19)
(02/19)
(02/19)
プロフィール
六命PC
セルフォリーフ:
ENo.58 夢猫ぴあの
アンジニティ:
ENo.106 梟霊アルワン
Sicx LivesのPLのひとり。
ふらふらと漂う木片。
つれづれなるまま、
書き綴ってます。
セルフォリーフ:
ENo.58 夢猫ぴあの
アンジニティ:
ENo.106 梟霊アルワン
Sicx LivesのPLのひとり。
ふらふらと漂う木片。
つれづれなるまま、
書き綴ってます。
関連サイトリンク
■
Sicx Lives
六命本家 .
■ 木漏れ日に集う
取引サイト
■ 六命wiki
うぃき
■ うさ☆ブログ(・x・)
神検索
■ Linked Eye
無双検索
■ 六命ぐぐる
無敵検索
■ 未知標
MAP,技検索
■ 万屋 招き猫
情報集積地
■ エンジェライトの情報特急便
情報集積地
■ ろくめも
付加情報特化
■ 英雄の故郷
合成情報特化
■ 六命技データベース
技情報特化
■ わんわんお
敵情報特化
■ 適当置き場
敵出現テーブル他
■ 手風琴弾きの譜面帳
取得アイテムやペット
■ 六命簡易計算機
簡易計算機
■ 紳士Tools
PK,素材情報明快化
■ 紙束通信研究所
戦闘情報明快化
■ 犬マユゲでした(仮)
blog情報速達便
■ 小さな胡桃の木の下で
新着ニュース特急便
六命本家 .
■ 木漏れ日に集う
取引サイト
■ 六命wiki
うぃき
■ うさ☆ブログ(・x・)
神検索
■ Linked Eye
無双検索
■ 六命ぐぐる
無敵検索
■ 未知標
MAP,技検索
■ 万屋 招き猫
情報集積地
■ エンジェライトの情報特急便
情報集積地
■ ろくめも
付加情報特化
■ 英雄の故郷
合成情報特化
■ 六命技データベース
技情報特化
■ わんわんお
敵情報特化
■ 適当置き場
敵出現テーブル他
■ 手風琴弾きの譜面帳
取得アイテムやペット
■ 六命簡易計算機
簡易計算機
■ 紳士Tools
PK,素材情報明快化
■ 紙束通信研究所
戦闘情報明快化
■ 犬マユゲでした(仮)
blog情報速達便
■ 小さな胡桃の木の下で
新着ニュース特急便
最新コメント
[05/16 backlink service]
[11/25 ふれあ(1519)PL]
[11/23 セレナ(93)PL]
[11/22 ふれあ(1519)PL]
[11/20 カシュー(553)]