歌を唄う猫の夢
定期更新ネットゲーム『Sicx Lives』の、 日記・雑記・メモ等が保管されていくのかもしれません。 昔は『False Island』のことを書いてました。
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実はメルト、クリスマスは近くで迷子になっていたヒロインのところに行っていたです。
「いや、迷子になったのは君だが」
「いや、迷子になったのは君だが」
ヒロインといっても、魔法少女に変身したりはしないのです。
…たぶんしないと思うです。
本名は、日楼院つばめというです。エントリーナンバーは263なのです。
エントリーナンバーってなんですか? メルトにはよくわからない単語なのです。
「相変わらず、人の話を聞かない子だな」
ヒロインはどこかの国の領主だと聞いたです。
メルトが行ったことのない国だったです。きっと神の怒りに触れて滅びるです。
「待て。勝手に滅ぼさないでくれないか」
そんなヒロインに、メルトはクリスマスプレゼントを渡しにいったです。
何故渡しにいったかというと、面白そうなものを拾ったので一計を案じ――もとい、慈善事業です!
「……ほう?」
はっ、そこにいるのはヒロイン!
どうしてメルトの回想録に登場しているですか。これが聖夜の奇跡ってやつですか!
「いや、最初から近くにいたんだが……。
実は、クリスマスプレゼントのお礼をしようかと思ってね」
お礼ですか。
そんなものはいらないのです。
メルトは天使なのです。施しをしても、施されていては使徒の面目が立たないです。
「その、何かよこせとでも言いたげに差し出した両手はなにかな」
気のせいです!
でも、本当にいらないのです?
メルトは良かれと思ってプレゼントをしたのです。
野生のトナカイに愛の矢を打ち込んで、トナカイパジャマをしたヒロインとラブラブにしてやろうとか考えていませんでした。
「ああ、そんなことはしないと信じてるよ。天使だものな」
………。なぜか心臓がちくちくと痛いです。
「あのトナカイのパジャマはとても暖かかったよ。仲間たちも大いに褒めてくれた。
転げまわって大笑いするほど喜んでくれた者もいてね」
その反応は予想外なのです。
トナカイのパジャマがどうして仲間に喜ばれたのでしょう。
かわいいからでしょうか。
それとも、同梱の赤い鼻を律儀につけたヒロインの姿がとても似合っていたからでしょうか。
聖夜ですから、テンションがアレなことになっていたのかもしれないです。
どこかでポニテ妖精が「私のパーティグッズどこー!」と叫んでいる気がしますが、きっと気のせいですね。
「それで、お礼をしようと思うんだが――、
形あるものでお返ししてあげたいところだけど、こちらも余裕がなくて」
エプロンドレスは労働階級のユニフォームなのです。
それを常時愛用しているヒロインがお金持ちだったら、わざわざプレゼントなんてしないです。
だいたい、日頃お世話になっているのはメルトの方ですよ?
「そうだね、ありがとう。
でも、それでは私の気がすまない。
受けた恩は借金してでも返せとは、亡くなった父のの教えでね」
ヒロインはそう口にすると、手にした竹箒をくるりと一回転させたです。
すると雪上に突然、燕尾服を着た男の人が数人と、クロスでデコレーションされた樫のテーブルが出現したです。
なにごとー!
「ウェイターを召喚しただけだよ。君の仲間にも使い手はいるだろう?
さて、テーブルセッティングは彼らに任せるとして、君へのプレゼントは――」
呟きながら、ヒロインは脇に置いていた白い包みから、土鍋を取り出したです。
って、土鍋?
しかも蒸気を吹いてます! 熱々ほこほこです! 香ばしい匂いが漂ってくるです!?
どうやって持ってきたですかー!
「クリスマスは過ぎてしまったから、ケーキとはいかなかったのだけど。
君は天使だが、人と同じものを食べて、しかも大食漢だと"彼女"から聞いている。
幸い私は料理が得意だ。これで、お返しになれば嬉しい」
め、めるとはてんしですから、たべものはかみさまからでんぱでおくられてくるえねるぎーでじゅーぶんなのです。
だから、ズワイガニのぷくぷくした身とか、蟹味噌を溶いた甲羅焼きなんかに興味はじゅるじゅるだばー。
「ふふ、いい反応だ」
コンロに火が灯され、鍋がぐつぐつと音を立てて泡を破裂させているです。
早く食べろといわんばかりに、メルトの心を誘惑してくるです。
――でも。
鍋は、ひとりで食べても美味しくもなんともないです。
ヒロインも一緒に食べるです。
ヒロインが許すなら、メルトはメルトの仲間たちも呼ぶです?
この島で知り合った、へんてこな仲間です。でも面白いです。紹介するです。
「それはいいな。
私もギルドの仲間を呼ぶとしよう。彼らは、私が安心して背中を預けられる者達でね」
ほとんど笑顔をみせないヒロインが、うっすらと笑みを浮かべているようにみえたです。
どこか遠くで、低い鐘の音が鳴り響いている――。
雪原に焚かれた燎火が照らすは、テーブルに並べられた鍋料理と珍しくも奇妙な現地の食材たち。
澄んだグラスが打ち鳴らされ、ごくりごくりと参列者の喉を鳴らす。
常ならば獲物を見定め襲いくる山猫も、陽気に誘われたか楽しそうに媚びる鳴き声をあげて。
古き年は去り、新しい年が来る。
一寸先も見通せぬ島の奥底に潜む謎も忘れ、ただこの一時は満面の喜色にあふれていた。
…たぶんしないと思うです。
本名は、日楼院つばめというです。エントリーナンバーは263なのです。
エントリーナンバーってなんですか? メルトにはよくわからない単語なのです。
「相変わらず、人の話を聞かない子だな」
ヒロインはどこかの国の領主だと聞いたです。
メルトが行ったことのない国だったです。きっと神の怒りに触れて滅びるです。
「待て。勝手に滅ぼさないでくれないか」
そんなヒロインに、メルトはクリスマスプレゼントを渡しにいったです。
何故渡しにいったかというと、面白そうなものを拾ったので一計を案じ――もとい、慈善事業です!
「……ほう?」
はっ、そこにいるのはヒロイン!
どうしてメルトの回想録に登場しているですか。これが聖夜の奇跡ってやつですか!
「いや、最初から近くにいたんだが……。
実は、クリスマスプレゼントのお礼をしようかと思ってね」
お礼ですか。
そんなものはいらないのです。
メルトは天使なのです。施しをしても、施されていては使徒の面目が立たないです。
「その、何かよこせとでも言いたげに差し出した両手はなにかな」
気のせいです!
でも、本当にいらないのです?
メルトは良かれと思ってプレゼントをしたのです。
野生のトナカイに愛の矢を打ち込んで、トナカイパジャマをしたヒロインとラブラブにしてやろうとか考えていませんでした。
「ああ、そんなことはしないと信じてるよ。天使だものな」
………。なぜか心臓がちくちくと痛いです。
「あのトナカイのパジャマはとても暖かかったよ。仲間たちも大いに褒めてくれた。
転げまわって大笑いするほど喜んでくれた者もいてね」
その反応は予想外なのです。
トナカイのパジャマがどうして仲間に喜ばれたのでしょう。
かわいいからでしょうか。
それとも、同梱の赤い鼻を律儀につけたヒロインの姿がとても似合っていたからでしょうか。
聖夜ですから、テンションがアレなことになっていたのかもしれないです。
どこかでポニテ妖精が「私のパーティグッズどこー!」と叫んでいる気がしますが、きっと気のせいですね。
「それで、お礼をしようと思うんだが――、
形あるものでお返ししてあげたいところだけど、こちらも余裕がなくて」
エプロンドレスは労働階級のユニフォームなのです。
それを常時愛用しているヒロインがお金持ちだったら、わざわざプレゼントなんてしないです。
だいたい、日頃お世話になっているのはメルトの方ですよ?
「そうだね、ありがとう。
でも、それでは私の気がすまない。
受けた恩は借金してでも返せとは、亡くなった父のの教えでね」
ヒロインはそう口にすると、手にした竹箒をくるりと一回転させたです。
すると雪上に突然、燕尾服を着た男の人が数人と、クロスでデコレーションされた樫のテーブルが出現したです。
なにごとー!
「ウェイターを召喚しただけだよ。君の仲間にも使い手はいるだろう?
さて、テーブルセッティングは彼らに任せるとして、君へのプレゼントは――」
呟きながら、ヒロインは脇に置いていた白い包みから、土鍋を取り出したです。
って、土鍋?
しかも蒸気を吹いてます! 熱々ほこほこです! 香ばしい匂いが漂ってくるです!?
どうやって持ってきたですかー!
「クリスマスは過ぎてしまったから、ケーキとはいかなかったのだけど。
君は天使だが、人と同じものを食べて、しかも大食漢だと"彼女"から聞いている。
幸い私は料理が得意だ。これで、お返しになれば嬉しい」
め、めるとはてんしですから、たべものはかみさまからでんぱでおくられてくるえねるぎーでじゅーぶんなのです。
だから、ズワイガニのぷくぷくした身とか、蟹味噌を溶いた甲羅焼きなんかに興味はじゅるじゅるだばー。
「ふふ、いい反応だ」
コンロに火が灯され、鍋がぐつぐつと音を立てて泡を破裂させているです。
早く食べろといわんばかりに、メルトの心を誘惑してくるです。
――でも。
鍋は、ひとりで食べても美味しくもなんともないです。
ヒロインも一緒に食べるです。
ヒロインが許すなら、メルトはメルトの仲間たちも呼ぶです?
この島で知り合った、へんてこな仲間です。でも面白いです。紹介するです。
「それはいいな。
私もギルドの仲間を呼ぶとしよう。彼らは、私が安心して背中を預けられる者達でね」
ほとんど笑顔をみせないヒロインが、うっすらと笑みを浮かべているようにみえたです。
どこか遠くで、低い鐘の音が鳴り響いている――。
雪原に焚かれた燎火が照らすは、テーブルに並べられた鍋料理と珍しくも奇妙な現地の食材たち。
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つれづれなるまま、
書き綴ってます。
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